ないまぜ日記

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桜と誘導用標示とチョコレート

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去年の9月に今の勤務先に務め始めた時から、目黒川沿いの桜を見る事を楽しみにしていた。コロナ禍が早々に収束するとは思っていなかったが、これほど先の見えない展開は、予想内ではあるものの、予想が外れてくれれば良かったのにと思わずにいられない。

緊急事態宣言が解除されてから、週の半分は出勤しているのだが、出勤する度に花の数が増えていく。基本、在宅勤務で仕事するはずが、数人で進めている仕事の期限が迫っていて、オンラインでのやり取りだとイライラしてきた為に、ちょくちょく出勤することになった。公共交通機関に乗るのは正直なところ遠慮したいが、オンラインでの仕事のやり取りに辟易していた事もあって、出勤するのは気分転換にはなっている。数人で会議室にこもってみっちり仕事するのも、集中できるのでたまには良いな、と思う。

朝と夜、川沿いの桜を撮った。この様子だと、満開になっても花の数はそれほど多くなさそうだ。木の状態が良いのだろうか、モコモコと花が咲く木があるが、そうではないらしい。街路樹だからそこまで手入れをされていないはずだ。それでもやはり、桜が咲くと気分が良い。桜の時期が誕生日なのもあるだろう。

夜桜を撮って自宅の最寄駅に着くと視覚障害者の若い男性とエスカレータで前後になった。本当に器用に歩いていく。すごいなぁ。どれくらいの訓練をしたのだろう。エレベーターで一緒に乗り、人の乗り降りがあるので出口まで一緒に付いていった。爽やかにありがとうございます。とお礼を言われて、いやなんか良い人になれた気がしてこっちが有難うと言いたい!と思いつつ駅から出た。すると東南アジア系の若い女性に声をかけられた。道を聞かれるのって久しぶりだなーーーー、と思っていたら、そうではなかった。漢字が書ける留学生仲間が書いてくれたのだろうか、ちょっとたどたどしい字で書いたカードを「これを読んでください。」と言いながら見せてくれた。

資金繰りに苦労しているフィリピンからの留学生だった。チョコレートを売って生活費を稼ぐ、ということらしい。そのチョコは誰かの支援であって欲しい。彼女は八王子に住んでいるそうだ。ここは新宿だぞ! 帰りの電車賃はあるのかい?と心配になってしまった。彼女に少しばかりのお金を渡して「気をつけて帰ってね。」と声をかけて帰宅した。

どれくらいの時間、あそこに立っていたのだろう。声をかけるのも勇気がいるはずだ。
仕事で疲れても、良い人になれた気がして少し気分が良くなっていたが、最後に強烈に切なくなった。

桜と誘導用標示とチョコレート。
来年また桜が咲くと、この三つをひっくるめて思い出し、強烈に切なくなるのだろう。