ないまぜ日記

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パイレーツ・ロック

この映画、すっかり見たつもりだったのですが未見でした。ザ・シネマで放送されたので録画して鑑賞。

フィリップ・シーモア・ホフマンを見ていると寂しくなってしまいましたが、楽しいコメディです。音楽も最高。The KinksThe Whoの曲が多かったのがイギリスらしい。ダスティ・スプリングフィールドの「この胸のときめきを」が聞けたのも嬉しい(笑)。やっぱり彼女の歌声は最高です。

リス・エヴァンスが言う「ロックの暗部:The Dark Side of Rock'Roll」には笑い過ぎて腹筋千切れそうになりました。いや、まー、それもロックの黒い歴史ではあるのでしょうが、私はもっと本当に黒い根深いロックの暗部を描いてあるのかと期待していたものですから拍子抜けしました。コメディなので可笑しければそれで良いんですけど、折角の良い題材なのでドラマとしてもっと痛みを抉り出すようなものであって良かったと思うのです。楽しいし笑えましたが人物が薄っぺらでちょっと期待外れだったのも確かです。

ビル・ナイは若い頃、小説家になろうとしてパリへ行って一行も書けないまま国に逃げ帰ったというロックンロールな生活を現実にしていた人なので、狂乱の時代の世界に全く違和感なく溶け込んでいます。どこまでもお洒落な人です。「スティル・クレイジー」を見たくなった。ビル・ナイがロックンロールと叫んで拳を上げるところで「レッツ・ダンス」が流れて来てずっこけまくりました。

マークという役にはモデルがいるのでしょうか。どう見てもジム・モリスンに見えてしまう(笑)。役者は粒ぞろいです。ジャック・ダヴェンポートが堅物なお役人としてとんでもない名前で登場。その上司でケネス・ブラナーですが、カールの母役でエマ・トンプソンも出演しているのが興味深いです。共演するシーンはないので顔を合わせる事はなかったのかな。トンプソン女史がほぼサングラス掛けっぱなしなので彼女の口元が強調されてしまい非常に残念です。インテリな彼女には不似合いなあの蓮っ葉この上ない唇の動きが目立つことといったら・・・。天然ボケのケヴィンを演じたトム・ブルックが巧い。トムじゃなければ白けそうなボケをさらっと演じてくれる。最近、良く見かけます。中でも「リッパー・ストリート/S2,ep2」のジョン・グッド役は素晴らしかった!

ロックンロールの狂乱の時代を美化して懐かしみ愛おしむ映画です。ロックは今も廃れてはいないけれど60年代末期の沸騰した時代とは温度が違って余り前だなーと。この時代に生きていない自分が悔しい(笑)。