ないまぜ日記

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The Greatest Game Ever Played

えー話やないかーい。

原作を捻じ曲げてハッピーエンドにしてしまうディズニー映画が大の苦手です。単にアメリカンドリームの安売りしてるだけで偽善的だ。と、いつもは思っている私がなぜディズニー映画の、しかもゴルフもの「The Greatest Game Ever Played」のDVDを買ったのか。そんなもんピーター・ファースが出演してるからに決まってるわけです。フィリップ・グレニスターが大のゴルフ好きと知って思わず幻滅しそうだったのは内緒の秘密です。

ゴルフと言うスポーツが紳士の為のスポーツだった時代に労働者階級出身だったハリー・ヴァードンは素晴らしいゴルファーになった。彼には我が家をゴルフ場建設の為に追い出されるという過去がある。それが心の傷と向上心の栄養、という両極端のものになっている。同じ記憶が何かに対する動機のプラスにもマイナスにもなるというのが面白かったです。優れたゴルファーは神経を集中させると観客も障害となる木も何も見えなくなって、ただグリーンだけが見えてくると言うのが面白かったなぁ。これって実際にヴァードンが感じていたのを映像化したのでしょうか。

主役はシャイア・ラブーフのアマチュアゴルファー、フランシス・ウィメットです。アマチュアがUSオープンで優勝したというアメリカンドリームを描いてあります。本人も偉いし周囲にいた協力してくれた人たちが素晴らしいってことですね。才能を見出してくれた紳士や才能を伸ばしてくれたクラフトマンやキャディー。いやいやキャディーのエディがこの映画の一番の見どころだ(笑)。ゴルフバッグより小さい男の子が絶妙の間で良い助言をするんですよ、一丁前に。ほんとに一丁前なんだよ、これがさー。この凸凹コンビも実話だったというのがまた驚きますね。

ピーター・ファースがハリー・ヴァードンだったら面白かったんですけど、ちょっと年食っちゃてるんで無理でした。またまたハリーを演じてたら素敵でしたけどねぇ。ピーターはというと、ヴァードンを利用して英国首相に取り入って入閣を目論む小賢しくて尊大なノースクリフ卿を演じています。やな奴なんだよ、これが(笑)。オープニング・クレジットでピーターは3番目に登場するのでよっぽど出番がたくさんあるのかと期待してしまいましたが、全然でした。髭まで付けちゃってるので魅惑の唇が隠れてる。ピーター鑑賞には向かない映画でした。

しかし普段ならば決して進んで見ない素直で善良な映画というのも、たまに見ると良いものです。心が洗われるわぁ。安っぽいアメリカンドリームだったら嫌だなぁ、と思っていましたが、良い意味で期待を裏切られました。どのあたりまで実話なのかと斜めから見ていたんですが、そういう意地の悪い見方をしていても思わず「えぇ話やないかーい!」と言ってしまう本当に素直な映画でした。安心して子供たちと一緒にご家族でどうぞ!という由緒正しき、良い意味でのディズニー映画です。

【追記】
ノースクリフ子爵アルフレッド・ハームズワースの事は全く知りませんでしたが、デイリー・メールやデイリー・ミラーを創刊した新聞王だったんですねぇぇぇ。薔薇の蕾で有名な(笑)ウィリアム・ランドルフ・ハーストみたいです。新聞と言うメディアを利用した人物として大西洋を挟んで同じ時代にイギリスとアメリカで権力を握った人間がいたというのが実に興味深いです。