ないまぜ日記

映画、海外ドラマ、音楽、その他諸々、ないまぜ日記

三大要素 @ Sherlock/Series2

音楽の三大要素は旋律、律動、和音。映画なら物語、映像、音楽、といったところでしょうか。
シャーロック・ホームズの三大要素といえば、アイリーン・アドラー、バスカヴィルの犬、モリアーティ教授。

プロデューサー兼脚本家のスティーヴン・モファットはインタビューでこの三つをBig Threeと言ってました。いやほんと三大要素です。ホームズがあの女と言えば、それはアイリーン・アドラーのことなわけです。アドラー嬢以外に女性は存在しないのと同じなわけです。もしかして恋愛感情らしきものを抱いた唯一人の女なのですよ。

どういう風にこのアドラー嬢を登場させるのか興味が尽きませんでしたが、実に巧い。いやもう、やっぱり、このドラマのスタッフ達はどこまで賢いんでしょうかね。鹿撃ち帽を登場させるくだりなんか面白いですなぁ。この鹿撃ち帽はシャーロック・ホームズと言えばこれ!的なものですが、シャーロックが代名詞のようにされたのが嫌でたまらないというのも可笑しい。ヴィクトリア時代でも鹿撃ち帽は鹿狩りの時に被る帽子なので街中では決して被らなかったわけです。映画やドラマでよくホームズが被ってますが時代考証としてはおかしい。シドニー・パジェットが描いた挿絵が余りにも有名ですが、ウィリアム・ジレットが舞台で鹿撃ち帽にインヴァネス・コートを着てその後の映画もこれを踏襲したせいで定着してアイコンになってしまった、と。これを踏まえるとシャーロック・ホームズが鹿撃ち帽を街中で被ってると世間に思われて嫌気が差してるとしたら、現代のシャーロックも嫌がるはずだってことなんでしょうか(笑)。面白いなぁ。

ジム・モリアーティは相変わらずゲイ風味をまき散らしてくれます。着信音がStayin' Aliveって。ぎゃははははは。あー、もう、あんなにピンと張り詰めた空気の中でこの着信音が流れたら笑わずにいられますかってんだい。これってマーク・ゲイティスの意向なんでしょうか(笑)。シャーロックとジョンの腐女子狙いなやり取りとか、シャーロックの裸サービスとか、ファンサービスにも気配りが行き届いていてそつがありません。

ただね、ちょっと残念だったのはアドラー嬢を演じたララ・パルヴァー。この女優、よっぽどBBCの編成にでも顔が効くのか、非常に注目されているドラマに美味しい役で出演します。そんなに巧くないんですけど、別嬪には違いない。
シャーロキアンには不評の「シャーロック・ホームズの素敵な挑戦」ですが私は好きです。チャールズ・グレイがマイクロフトを演じてますし。この映画でヴァネッサ・レッドグレイヴが演じたのはアドラー嬢ではありませんでしたが、私が原作を読んで想像したアドラー嬢はヴァネッサに近い! あの貫禄は実際に肝っ玉が据わってないと出せない。ヴァネッサと比べたら可哀想かもしれませんが、ララだとアドラー嬢を演じるにはちょっと貫禄が足りなかった気がしました。ま、良いや。面白かったから。そしてS1で登場した鞭がまた登場します。アドラー嬢がホームズを鞭打つ図を見るなんて思いもしませんでした。あははははは。最高っすねー。

このドラマの生みの親、モファットとマーク・ゲイティスの二人が主張したい言葉。
「これからは賢い事がセクシーなの!」
アドラー嬢に言わせてるのが面白いです。

ところで、モリーですよ。相も変わらず空気が読めないモリーにハラハラしてしまいます。報われないのは分かっているでしょうに惚れた負い目と言えど、情け容赦なく徹底的に利用されますなぁ。シャーロックがモリーの好意を非情に利用するのが見ていて不憫で仕方ない。モリー、シャーロックから残酷に扱われれば扱われるほどマゾヒスティックな快感へと昇華しているのではと勘繰りたくなる(笑)。でもシャーロックに「ごめん。許して。」等と言わせるなんて只者じゃありません。ジョンも驚くぐらいですから。シャーロックとモリーとジョン、この三人の三角関係をもっと描いてくれることをS3で期待します。

早く見たくてドンドン見てしまいましたが、どういう意味???な所がいっぱい残ってるなぁ・・・。
それにしてもS2になっても全く面白さが落ちてない。S1が世界中で評判になって計り知れない重圧があったと思いますが天晴です。