ないまぜ日記

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エストニア、フィンランド旅行記 その8

2019年6月11日(火)
タリン四日目


片っ端から塔に登った影響が如実に出ていた朝。腰が痛くて猫背になりながら朝食を取った。美味しいので最終日も勿論ガッツリ食べた。疲れてはいたものの昨夜のうちにスーツケースはほぼ詰め終わっていた為、10時前にはチェックアウトしてホテルを出られた。ヘルシンキへの便は夕方なので、スーツケースはそれまでホテルで預かってもらう事にする。嵩張るのはウールのモフモフルームシューズだったのだが、ジプロックに入れて真空に近い状態まで空気を抜いてなんとかなった。旅行へ行くと買う物はなるべく少なくと思うのだが、いつも思うだけだ。結局スーツケースに入りきらない物を機内へ持ち込む事になる。

太っちょマルガレータは時間的に難しいため残念ながら諦めた。楽しみにしていた台所を覗け塔と地下トンネルを見学する事にして、まずはホテルから近いヘッレマン塔へ向かう。

聖カタリーナの小径を録画していたら教会の鐘が鳴り響いた。なんと御誂え向きなBGMだろうか。最早ヤラセかと思えるこの状況。天気も良く朝の空気は限りなく爽やかだ。
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路地を抜けると通称セーターの壁と呼ばれている城壁に出る。

タリンの旧市街を囲っている城壁は保存状態が良い。いくつも登る事のできる塔がある。その中の一つがヘッレマン塔。

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城壁から通りを見下ろすと、二階の屋根がなくデッキになっている建物があった。ちょっと雨漏りが心配だが、あのデッキは気持ち良いに違いない。

十分に満喫してヘッレマン塔を後にし、台所を覗け塔へ向かう。台所を覗け塔、変な名前の塔だ。太っちょマルガレータも大概にして変てこりんだが。

地下トンネルのツアーに予約して、先に塔へ登る。意外にも塔の中には見応えのある展示物がたくさんある。面積のある塔ならではで、最上部にはカフェまである。


中世のヨーロッパでは避けて通れないペスト。タリンでも猛威を奮った。バタバタと人が死ぬのを目の当たりにすれば、神にすがりたくなるのも頷ける。



悪目立ちするアレクサンドル・ネフスキー大聖堂(笑)。
実際、タリンの街には不似合いだった。


渡り廊下で頭を空っぽにしてぼーっと青空を眺める。今思うとなんと贅沢な時間だったか。ささくれてザラザラする心を滑らかにしてくれる旅だった。台所を覗け塔のカフェでお茶を買い、ベンチでぼーっ。珍しく他にも客が来た。乙女の塔を通ってデンマーク王の庭へ続く渡り廊下にはやはり誰もいない。

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修道士だろうか、頭巾の中は空洞になっている。何やら不穏な空気を漂わせている。この写真を撮って、地下トンネルの見学に向かう為にまた台所を覗け塔の方へ歩き出し、階段を数段降りると腰にビリビリと鋭い痛みが走った。立ち止まり、腰を伸ばすとビリビリビリビリ。ヤバイ。これはヤバイ。兎に角座ろう。

しばらくベンチで休んだが、上半身を捻るとウッと声が出るくらい痛い。地下トンネルもかなり距離を歩くらしい上に階段も勿論ある。いやちょっとこれは無理だ。地下トンネルは気温が低いのでコートを持参していたのだが、これを持ってウロウロしたのがかなり腰に堪えた気がする。

なんてこった。楽しみにしていた太っちょマルガレータも地下トンネルも見ないまま、しかも毛糸屋さんにも行くつもりだったのにこのザマ・・・。

そういえばホテルの近所にタイマッサージがあったぞ!と思い出し、そろそろ歩いて向かう。ここで腰が痛いと説明して、かなり手加減して全身をマッサージしてもらった。それでも痛かったのだが、奮発して60分マッサージしてもらった。背中から腰までリリーオイルの様な揮発性のオイルでユルユルとマッサージしてもらうと幾分か腰の痛みもマシになってきた。いやもう、危なかった。もうちょっとでギックリ腰だった。

旅の後で残酷なのは、日常から逃げだして新鮮な気持ちになっても、うちに着いた途端、強制的に現実へ引き戻される事だ。昔はこれが余りにも嫌で旅行へ行くのを躊躇っていた。今回エストニアへ行こうと思ったのは、従兄弟が急死した事が大きな理由だった。いつ死ぬか分からないと強く実感したからだ。10年なんてあっという間だという事を強烈に意識したからだ。いつまで足腰が丈夫でいられるか分かったものではない。そう思っていた。

今現在、既に足腰弱ってるときたもんだ。やはり早く行きたい所には行っておかねばならないらしい。

ホテルへ戻ってスーツケースを受け取り、ホテルの若い女性にスーツケースを玄関まで降ろしてもらえて本当に良かった。自分でやっていたら確実にギックリ腰だった。えっちらおっちら、なんとかトラムで空港まで行きスーツケースを預けると一気にホッとした。

タリン空港は小さな空港なのだが、搭乗口がやたらと凝っている。デザインが洒落ている。のだが、腰が痛くて写真を撮る心の余裕を失っていた。


それでもプロペラ機は写真に撮っている。普通車両の様にスタンドで燃料を補給している! 隣の席は把瑠都(だから把瑠都じゃないって)よりずーっと小さな男性だった為、斜めに座る必要もなく無事にヘルシンキに到着した。