ないまぜ日記

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高慢と偏見、そして殺人

原作は「Death Comes to Pemberley」で未読です。しかし、日本語訳のタイトルは反則物です。ミスリードさせる大きな要因のひとつでした! ある意味、巧妙です。原題の「ペンバリーに死が訪れる」はまさしく、物語を語るそのものずばりのタイトルです。

P・D・ジェームズ著「ダルグリッシュ警視」のドラマ化作品を8月にミステリー・オンデマンドで視聴したのですが、マーティン・ショウはそりゃもう素敵で溜め息が出ました。が、ストーリーはあまり気に入らなくて日記にも書かずじまいでした。そのなかに友人を介して手紙をやり取りする男女の事を「ジェーン・オースティンじゃないんだから。」と半ば呆れる友人の台詞が登場します。あー、この作家もオースティンが好きなんだなーと思っていたのですが、後日潭を書き上げる程に好きだったのですねー。

エリザベスを演じるのがアナ・マックスウェル・マーティンです。とても巧い好きな女優ですが、エリザベスにはちょっと・・・、リジーにはもう少しあとほんの少しだけ美しさが欲しい。それよりも驚きの配役は男性、御三方! ダーシー、ウィッカム、とくればビングリーと思いましたが、なんとダークホース、フィッツウィリアム大佐です。この三人を演じるのがマシュー・リース、マシュー・グッド、トム・ウォード。

私は見る前にこの三人の配役をしましたが見事に外れました。意外な配役で驚いたわー(笑)。贔屓のトムがダーシー、人の良さが溢れているマシューGがフィッツウィリアム大佐、そしてウィッカムがマシューR。もうガッチガチでしょう、この配役!と得意になった程だったのに、全然大外れ。

ジーとダーシー。
微笑ましい二人。
ま、これで納得しましょう(笑)。

だいたい、フィッツウィリアム大佐ってこんな嫌な野郎だったなんて聞いてないよ!と言いたくなった。当時の価値観からすれば貧乏なリジーと結婚したダーシーが非常識というわけです。現代的な価値観からすると愛を貫く事こそが崇高なのです。しかし現実問題として近代社会でも現代社会でも、恋愛に経済力が必要なくても結婚には必要である事は明々白々な事実であることもまた人間ってものです。自分も同じ事をしようとしたダーシーがあんなにフィッツウィリアム大佐に激怒するなんて納得いかない。リジーがフィッツウィリアム大佐に強い嫌悪を感じる理由が弱い!

とまー、主にフィッツウィリアム大佐を演じるトムを依怙贔屓する事から生じる反発はさておきましょう。
「オースティンに恋して」の方はパロディと言って良い軽いものでしたが、こちらは人の死が絡むとても深刻な物語です。ヤング夫人がウィッカムの妹だったなんて。いやー、この設定は実に巧い。ミステリーとしてはとても見応えのある作品でした。マシューR=ダーシーに慣れるまで悪人面のマシューRに反発する気持ちが強かったのですが、ダーシーの鉄の意志を感じさせる迫力のある声に否が応でも納得させられましたよ。

トムがダーシーだったらなー(遠い目)。
しつこい。