ないまぜ日記

映画、海外ドラマ、音楽、その他諸々、ないまぜ日記

Ripper Street

マシュー・マクファディン主演の刑事ドラマです。舞台は切り裂きジャックのトラウマを抱えた19世紀末のロンドン、ホワイトチャペル。通称Ripper Street - 切り裂き通り。怖い通りの名前です。

主演のマシュー(リード警部補)は手堅い演技力で物語にすんなりと引き込んでくれる。育ちの良い物腰と落ち着いた声にきちんとし身なりは下町ホワイトチャペルの猥雑な警察署の中で非常に目立ちます。一方で警部補の忠実な部下、ドレイク巡査は下町の男です。腕っ節自慢で汚れ仕事も警部補の為には骨惜しみしない。何より、男純情! いやいや、ドレイク巡査、惚れた女に手も出せず純情です。純情過ぎて可哀想なくらい。このドレイクを演じているのが「Game of Thrones」でブロンを演じているジェローム・フリン。お見事です。ブロンもティリオンとの絶妙な間合いの掛け合いでとても面白く人間臭い美味しい役でしたが、このドラマ・シリーズでも一番の美味しい役だと思います!

切り裂きジャックを題材に選ぶと確実に視聴率は取れます。初めのうちは。それだけ切り裂きジャックに興味を持つ人が絶えないから。ITV製作の「Whitechapel」は現代のホワイトチャペルで模倣犯が登場するという筋書きでした。こちらのドラマは切り裂きジャックが活躍した時代、ビクトリア時代です。リード警部補のオフィスには女王の肖像が掲げてある。

見応えがあります。お金もかかってる。セットも美術も衣装にも非常に説得力のある全く手抜きのない作りです。出演者も演技力の確かな役者です。ゲスト出演でイアン・グレンが登場したり、見応え十分で手抜きも手抜かりもない。安心して見ていられます。長い時間をかけてじわじわと登場人物の秘密が解き明かされて行くのを見守るのは面白いし、話題性だけの中途半端なものにはない厚みのある人物描写が飽きさせない。

エゲレス国内だけではなくて特にメリケンでの放送を想定しているような作りです。ロンドンなのになぜか飛び道具がしょっちゅう登場する(笑)。メリケンの元軍医にしてピンカートン探偵社にも所属していたというキャプテン・ジャクソンならそりゃリボルバーの扱いに慣れているでしょうが、リボルバーを普通に使える人ってロンドンにはそんなに普通にはいませんから。それにやたらと爆発させるのです。下町の事件にしては火薬の量が多い(笑)。メリケンの視聴者サービスでしょうなー。

ピンカートン探偵社というのが必要以上な実力を持っているような描き方をしているのもメリケンに媚を売ってるような気がしないでもありませんでした。何しろキャプテン・ジャクソンが有能なのです。殆どCSI並みに容疑者と被害者のプロファイリングをし、物的証拠を収集分析します。この時代にどれくらいこういう事が出来たのか分かりませんが、シャーロック・ホームズが活躍していた時代と重なりますからねー。科学捜査の重要性と有用性が認められた時代なのでしょう。近代的な事件の調査技術が確立されていった時代を表現したかったということでしょうか。

面白かった!
そういえば、今日は13日の金曜日だったなぁ。
切り裂き通りは13日の金曜日に良く似合う。