ないまぜ日記

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Sweeney Todd

レイ・ウィンストンスウィーニー・トッドを演じたTV映画です。
何しろレイ・ウィンストンですから、見ただけで思わず戦く恐ろしさだと覚悟していました。

レイちゃん、かわえええええええ。

いえね、上半身裸で革の前掛けをしてぶっとい二の腕で鉈を振り下ろすレイ・ウィンストンは身の毛のよだつ恐ろしさです。だから余計にふとした時の子供みたいな表情が可愛く見える。いつも可愛いおっさんなんですが、この作品では特別可愛い。

真珠の耳飾りの少女」でフェルメールの妻を演じたエッシー・デイヴィスがラベット夫人として登場します。「真珠」の時は底意地の悪そうな顔をしているなーと思ったのですが、あれは演技だったのだな。この作品では男好きのする魅力的な女性を演じています。レイちゃんが惚れるのも納得。つか、レイちゃん、おっぱい星人なんだろうなー。共演する女優に胸の大きな人が多過ぎる(笑)。キャスティングにちゃちゃ入れてるのか。

外科医が医師として成立するまでは、理髪師が医師(内科医)の助手として切開したり縫合したり外科的手術を担当していたのですね。当時は外科的な処置を医療としては考えてなかったようです。だからトッド氏がノコギリとか鉗子とか手術道具をたくさん持っていたのだ。銃で撃たれた警官を自分の理髪店に運び込まれて動揺するトッド氏に、運んで来た同僚の警官が「Barber surgeonだろ?」と尋ねます。理髪師が外科手術をするようになった経緯はやはりカミソリの使い方に熟練しているからだと思うのですが、今の床屋さんからは余りにかけ離れているので歴史的な背景を知らないと話が良く分からない。

トッド氏の父は街のチンピラです。今では立派な店構えの理髪店を経営する息子に金をせびるような父です。父に命令されて窃盗を働いていたトッド氏と兄でした。兄は絞首刑になりトッド氏も監獄で生き地獄を味わう。それを責める息子に父は「俺が教えただろ。捕まるなって。」と非情な答えが返ってくる。追い打ちを掛けるようにお前は母親にべったりだったなと小馬鹿にされます。

冒頭トッド氏が自らカミソリで髭を剃っています。そしてこちらをじっと見つめる。このレイちゃんが赤ん坊のようにつるりとして可愛いのです。やたらと目が可愛い。でもその可愛さが不気味。

デヴィッド・ワーナーが盲目の警視を演じています。そしてトッド氏に殺人の動機を尋ねます。

なぜ?

トッド氏が答えても答えになっていないと言ってまた尋ねます。しかしやはり動機が分からない。私にも良く分からなかった。なぜ殺すのか? なぜなら俺には殺せるから。なぜなら殺人をやめられなかったから。

逮捕されて絞首刑になるのを監房で待っている間に看守から髭を剃ってもらおうとします。しかし看守は怯えて手が震える。トッド氏から自分で剃っていいかと聞かれた看守は一瞬躊躇ってカミソリを渡します。冒頭で髭を剃るシーンはここに繋がっていました。そして、つるりとしたトッド氏が赤ん坊のような無邪気な顔になった。トッド氏の一瞬のカミソリ捌きで首から血が溢れる。

トッド氏が髭を剃っている間にそうくるだろうなと予想はしていましたが、実際に赤ん坊のような顔をしたトッド氏が幸せそうに死んでいくのはやり切れない。髭を剃って罪をきれいさっぱり切り落として、子供の頃の自分に戻ってお母さんに会いに行こうとしたのだろうか。だからレイ・ウィンストンは赤ん坊のような顔をしたのかな。