ないまぜ日記

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Spooks/Series 9

SAY YES, Ruth !

このシリーズを短くまとめると↑の言葉しか出てこない(笑)。でも書きたいことが山ほどあるので以下長文。

「Spooks series 9」を見ました。色んなサイトを見て回ったせいで、すっかりネタバレしていて、ルーカスが死ぬとか、ルースがルーカスに殺されそうになるとか、知ってはいたんですが、まさかの展開にかなり驚きました。Series 7でルーカスが登場してからの積み重ねを考えると矛盾が大き過ぎて、取ってつけたような無理無理な展開に思えて仕方ない。Series 7ではロシアで投獄される前の嫁が出てきて未練たっぷりだったりしたんですが、なんと今回は15年前の大学生時代の恋人が登場するんですね。Series 7であんだけ嫁に未練があったんですから、Series 9で唐突に登場する昔の恋人に執着するのがどうも納得いかず。そんなに何人も執着する女が過去にいるもんですかい。ま、そういう無理な展開を無視してSeries 9だけを純粋に独立したものとして見ると、すごく面白かったです。早く次の回が見たくて、予告は飛ばすくらいでした。リチャード・アーミテージアーミティッジ*1は巧いですねぇぇ。いやー、今までも巧いと思ってたけど、苦しむ姿がほんとに見ていて辛くてなんだか胸が痛くて涙出ました。珍しいです、涙腺が詰まってない?と夫に言われる私が涙出そうになったから。

ハリー、ルース、ルーカス、この三人の自己抑制と自己犠牲と自己欺瞞がもう、なんか、やるせなくて仕方なくて、遂にはルーカスの自己崩壊に収束してしまう・・・。このシリーズはほんっとに内容が重たくて辛いです。力づくで心を揺さぶるシリーズでした。ルーカスの知られざる過去が段々と露わになっていくんですが、その過去を知るマイケルが実に嫌らしい。ルーカスの昔の恋人の現在の恋人がこのマイケルだったと分かった時の衝撃は思わず「きったねぇぇぇぇぇぇぇ」と叫んだほどです(笑)。ほんとに汚いのはマイケルではなくて脚本家だけどね。

このシリーズから登場する新しいキャラクターのべスとディミトリ。べス役のソフィア・マイルズ、い、いつの間にこんなに顔が真ん丸になっちゃったの? ディミトリ役のマックス・ブラウンは初めて見る顔でしたが、なかなか精悍な男前です。

しかし、私が言いたいのはハリーとルースの事だよ。
第1話で
ハリーが
ハリーが
ハリーが
ルースに

「結婚してくれ、ルース」と耳元で囁く。

で、あっさりルースが断っちまった。

なんで「うん」って言わねぇんだ、ルース(号泣)。

えー、私の方が立ち直れないほどハリーが不憫で不憫でもう・・・。Series 10の製作は決定しているんですが、脚本家はインタビューで「個人的にはハリーとルースが幸せになるのを願っているし、ファンもそう期待しているのは分かっているが、製作する立場からするとリアリティを持たせるためには簡単に二人を一緒にはできない。」とか言ってました。いつかこいつの首絞めてやりたい。

シリーズの最終回でルースはルーカスに誘拐されてもう生きて帰れないと覚悟を決めたのか、ルーカスに「ハリーから結婚を申し込まれたのに、Noって言っちゃった。」と唐突に告白します。ルーカスはルースに「ハリーを愛してるんだろ? 一度くらい俺みたいに利己的になれ。イエスって言うんだ!」と言います。良く言った、ルーカス。あんた以外は誰もそんなこと言わねぇんだよ、もー。

ルースは職場恋愛に付き物のネタにされて冷やかされるのが嫌で「やっぱり付き合えない」とSeries 5でこっぴどく振ってハリーにもれなく切ない眠れぬ夜を進呈。どん底に突き落としたわけです。あの時のハリーの顔ったらもう、可哀想なんてもんじゃーなかったわ。つまり、同僚であるルーカスにハリーから結婚を申し込まれたと告白するなんてありえない事なわけですよ。一体これを私はどう解釈したら良いのか、良く分からない。真剣に悩みます(笑)。死を免れないと悟って、もうからかわれることもないと思ったのか、それともルーカスとは二度と会うことはないと思ったのか。うーん。

ルーカスは自分の過去を封印して注意深く生きてきたけれど、それを掘り起こして突き止めるのはルースしかいないと思っていたと言います。ルースを恐れていたってことですよー。ルーカスは自分の過去を葬りたくて違う人間に成りすまして生きてきたわけで、ハリーのような良心と信念を持つ男になりたかったんでしょう。自分がなりたかったような男の惚れてる女が自分を破滅させるかもしれないというこの関係。なんでしょうね、これ。官能的ですよ、この関係。なんとなくこの三人が三角関係のような微妙な間柄に思えてきます。

いかん。所詮ドラマだ。こんなに考え込んでも仕方がない。
考えたところで大して意味がないことに意味を持たせようとしてるだけかも。

DVDにはキャストのインタビューも収録されてまして、これが興味深かったです。ハリーとルースを演じるピーター・ファースとニコラ・ウォーカーが二人一緒にインタビューされていてすごく仲が良さそうでした。ニコラがピーターの事を「ピーターの目のきらめきには抵抗できないのよ。」と言っていたのが印象的でした。いや、いや、そうなのよ、ピーターはね。たまにどきっとする色っぽい瞬間があるおっさんなのよ、この人は。元々の脚本にはハリーとルースの間にお互いが惹かれあっているような事は書かれてなかったそうですが、脚本家は二人のシーンを編集していて「この二人の間には何かある」と感じ、それを膨らませたんだそうです。ニコラはシリーズの途中で結婚して子供が出来たので一旦はシリーズを抜けたわけですが、このニコラの結婚は二人の演技に微妙に影響を与えたそうです。ドラマの中でルースはイギリスを去ってからギリシャにいたんですが、そこで結婚して連れ子もいた。役者の人生がキャラクターを通して同じような体験をしたせいで、演技なのに不倫してるような感じだったらしい(笑)。それだけ二人の役者の化学反応がすごいってことですね。脚本家もこの化学反応を見逃さずに旨く活かしたわけで。二人とも旨いからなぁぁぁ。

何しろ、ハリーとルースの関係に内容を絞ったフォーラムがあったりして「ハリーのシャツの胸がはだけてて、それを見たルースが動揺してたあのシーンが好き!」とか熱心なハリー&ルース・ウォッチャーがたくさんいる模様。言ってみればたかがドラマのキャラクターなのに、二人に幸せになって欲しいと心から願う私の存在は熱心なファンがたくさんいる良い証拠だ(笑)。ピーターがインタビューで「次のシリーズで二人の関係が完結するかもしれないから注目ね!」と言ってましたが、本当でしょうか(笑)。という言葉がさーーー、辞書で引いたらちょっともう、きゃーーーって感じでした。期待させて肩すかしだったらまた泣きたくなるぞ・・・。

願わくば来シーズンでもう終わりにしてジェーン・オースティンの作品みたいにハリーとルースの結婚式でエンディングにでもしてくれよ。
あー、絶対無理って分かってるんで余計にそう思っちゃうなぁ。

*1:日本でも本来の発音に近いこちらが定着してきたようなので訂正します。